水星工房 - CupCake CNC メモ

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更新日 2010-04-29 | 作成日 2008-03-29

Neko MiMi Girl

2009.11.23

NekoMimiGirls.jpgCupCake CNCで初めて作った作品です。http://www.thingiverse.com/thing:1328で公開されてますので、良かったらプリントしてみてください。



以下、CupCake CNCを製作したときに気づいたメモを置いておきます。なお、勘違いや間違った記述もあるかも知れないので注意してください。

CupCake CNC 製作メモ - ボディ組み立て

2009.11.23

・「ベアリングブラケット」とは「bb」の刻印のある小さな板。四つのねじ穴と、少し大きめの穴が中央に空いている。

・Zステージロッドのナットとベアリングの構成が分かりづらい。
 多分、先端にナット+ベアリング+ナット、真ん中あたりにナット一個、4分の3くらいの位置にナット+ベアリング+ナットの順序(要確認)
 先端のナットは、この時点で固定しておく。4分の3のものは、後でボディに取りつけたときに固定する。

・Zステージ自体の製作手順がない。コの字型の木製ブラケットと、Zステージのコの字型の方向を合わせてネジ止めする。
 一部の写真には旧バージョンのZステージが例示されているので注意。
 Zステージ自体は後から斜めにしてボディに組み入れ、凹みの位置にZステージロッド中央のナットが入る。

・ステッピングモーターの軸の長さが、写真のものと実物では異なる。
 タイミングプーリーを大まかに固定してから、ベルトに合わせて、後から位置を微調整したほうが良いかも。

・テンションプーリーのワッシャの位置が、テキストの通りだとプーリーの径とワッシャ径が同じなので、摩擦して自由に回らない。
 先にナット、次にワッシャ、ボディ、ナットの順序にしないとダメではないか?(要確認)
 また、精度が悪いプーリーも混ざっていることがあり、ベアリングがぶかぶかでベルトを張ると斜めになる。その場合は接着剤などで調整する。

・AT電源はネジがインチ規格なので、付属のM3x16mmでは合わない。銀色のネジが4個同梱されているので、これを代わりに使う。
 また、スイッチの位置が逆タイプのAT電源は、板のほうを逆にすれば装着可能とあるが、ネジ穴の位置が違ってしまうので、穴を空ける必要が出る。
 4ピンの電源コネクタが、ケーブルの長さによってはZ軸モーター制御基板まで届かない可能性があるので注意。
 その場合はPCパーツとして販売されている延長ケーブルを使用。

CupCake CNC 製作メモ - Yステージ組み立て

2009.11.23

・磁石の厚みよりも、べニア板の厚みのほうが大きいので、磁石を挿入した面同士を接触させないと磁力が弱まる。
 このことを考慮して磁石の方向を決定すること。
 単純に同じ極性方向で磁石を穴に挿入すると、結果的には反発する面同士になってしまうので注意。

・Y ribの設計が説明書と実物では異なっているので、説明の通りだと組み上げられない。
 Y ribにY frontとY backを取りつけて、その上にY stageを乗せること。
 また、Y frontは写真とは裏表が逆に取りつけることになる。


・3Dプリントの章のところで文章では説明されているが、Platformにはオレンジ色のアクリル製ビルドサーフェイスを、両面テープで貼り付ける。
 磁石でステージに装着するので、貼り付ける面は磁石を挿入した面とは逆にする。
・ただし、ビルドサーフェースはプリントを繰り返すと、どんどん汚れ、または削れ、交換が必要となると思うのだが、両面テープで張り付けると後で剥がすのに苦労しそうな気はする。

CupCake CNC 製作メモ - Xステージ組み立て

2009.11.23

・スライドブッシュが入る穴は、かなり広げて、スライドブッシュが軽く入るようにすること。
 そうしないと、ステージがロッド上で動くとき、動きが渋くなって動作に支障が出る。

・Xステージ上にYステージを固定する手順が説明されていない。
 説明の通りYステージを乗せた後、スライディングロッドを挿入し、X capsで抜けないように固定する。

CupCake CNC 製作メモ - XYステージ取り付け

2009.11.23

・Zステージは、Zロッドにあるナットを下げてから、ステージを斜めにすれば取り外せるので、XYステージを取りつけるときは邪魔なので、外しておいたほうが良い。
 Plastuder MK4を取りつける最後のステップまでは、Zステージは取り外したままの方が良いと思う。

CupCake CNC 製作メモ - Plastuder MK4の組み立て

2009.12.09

・赤と青の電線はキットに付属していないので、予め用意する必要がある。

・Small Dinosaurより、Big Dinosaurの方が、見た目小さいので注意。背中がギザギザの方が、Big Dinosaur。

・土台プレートの文字は下に向けるとの指示があるが、これは接着時の剛性を上げるためと思われる。
 土台プレート上と、土台プレート下があるので、文字面が互いに向き合うようにすべき?(要確認)

・ヒーターバレルは、先細り方向と、カットされた方向とがあり、先細りの方向をノズル側にして取りつける。

・ニクロム線をテスターで計っても、一般的なテスターのレンジは200Ωなので、精度の問題で6Ωを計るのが難しい。
 付属の200mmニクロム線はあらかじめカットされているので、そのままの長さで問題無い。(要確認)

・ニクロム線を巻き終わった後、ショートしていないかテスターで確認すること。後でショートが分かってヒーターをばらすことになるのを防ぐ。

・温度センサーは少し長いので、ヒーターバレルの長さに合わせて足をカットする必要がある。

・ニクロム線や温度センサーを保護するためにカプトンを巻くとき、緩く一重巻いただけでは、後でヒーターがオンになったときに粘着剤が緩んでほどけることがあるので、しっかりきっちり巻いたほうが良い。ほどけるとショートの可能性がある。

・ヒーターバレルと熱障壁は、きっちりネジ止めすること。ヒーターバレルと熱障壁の間に隙間が生じると、そこに溶けた逆流した樹脂が流れ込み、それが一度冷えると内部でフィラメントが固定されてしまう。こうなると熱障壁からヒーターバレルがモーターに押されて抜ける。

iPod 488.jpg


・一度、ネジ山が潰れると、もうどうやっても熱障壁とバレルの隙間に大量の樹脂が回り込んで、熱障壁の交換が必要となる。ちなみに写真のナットは、ノズルの抜け止めに付けてみたものだが、確かに抜けないが樹脂の回り込みは解消できていない。

iPod 563.jpg


・では、熱障壁にバレルを正しくネジ込むにはどうればいいのか。熱障壁に爪楊枝を挿しこんで、ネジ穴の深さを測り、その深さと同じ長さの目印をバレルにつけ、それより少し深めにねじ込むようにすると良い。ねじ込んだあと、熱障壁の逆の穴から爪楊枝を差し込み、穴に隙間がないか探ってみると良い。隙間がなければ引っかかりがないはずである。

・熱障壁は本家Makerbotで$7で販売されているが、送料も入れると5000円くらいになってしまうので注意。別の情報によれば、PEEK樹脂やステンレスで熱障壁を自作している人もいる。なお、熱障壁の設計図はmakerbotで公開されている。
【注】私は熱障壁が2回壊れてしまったので、PEEK樹脂の熱障壁を業者に発注して使用している。結果は良好で、今のところ問題は発生していない。

・Insulator Retainerを取りつけるためのM3x12mmボルトがキットに付属しない。
 M3x16mmボルトをM3ナット2個で高さ調整することで取りつけることができる。

・モーターのコードの色が、文章と写真では異なる。
 1Aに赤い電線、1Bに黒い電線が正しい? ReplicatorGでfowardしたときの方向で正しいか確認。

・USB-TTLは共立エレショップなどで取り扱っているArduino用のものでもOK。
 私の場合は FTDI Basic Breakout-3.3V / DEV-08772 で使用できたが、FTDI Basic Breakout-5V / DEV-09115 のほうが正解と思われる。(要確認)

・ReplicatorGがCD-ROMに同梱と説明にあるが、入ってないので、以下からダウンロードする。
http://replicat.org/download

・PCに他のシリアル機器があった場合には、ReplicatorGがCOM1ばかりを見てしまい正常に動作しない。
 MachineメニューのEnable autoscanからチェックマークを外して、Serial port項目から、USB-TTLが接続されているポートを選択する。

・ABS樹脂が最初だけは送り込まれるが、ノズルからはほとんど出ないで止まる場合(手で樹脂を押しこむと出るような場合)は、
ギアの噛み込みが足りてないので、アイドラープーリーを強めにする。

・温度センサーが220℃を指しても、まだ内部は温まっていない。モーターを回転させる前に、余裕を見て5分くらい待ったほうが良い。
・ヒーターバレルが正しく製作していれば、余熱は特に必要ないようである。この時点ではどうやら私の製作ミスで、バレルが熱障壁に堅くねじ込んでおらず、バレルと熱障壁の隙間に樹脂が入り込んでいたらしい。隙間がかなり小さかったため、余熱で隙間の樹脂が緩んで、なんとかプリントが可能な状態であったと思われる。

・下の写真は、バレルと熱障壁の隙間に入り込んだ樹脂の図。この程度、入り込んだだけでもう、ノズルから樹脂は出ない状態になる。

iPod 489.jpg


CupCake CNC 製作メモ - 3Dプリントの方法

2009.11.23

・skeinforgeはReplicatorGに同梱とあるが、ついてないので以下からダウンロード。
http://replicat.org/download
skeinforgeは時々バージョンアップする。その際、古い設定が残ってしまうので、削除したほうが良い。
Docunets and settingsのユーザフォルダに.skeinforgeがあるのでフォルダごと削除する。

・skeinforgeを動作させるには、Paython 2.xのインストールが必要。
 こちらで試したところ、Paython 3.0.1では動作しなかった。Python 2.5、Python 2.63では動作した。
http://www.python.jp/Zope/download/pythoncore

・skeinforgeをPsycoで高速化できるらしい。(要確認)
http://psyco.sourceforge.net/

・最初にプリントするものとして、MakerBot Coinがお勧め。
 stlファイルをダウンロードしてskeinforgeでg-codeに変換して使用する。
http://www.thingiverse.com/thing:648

・プリントを行う前に、事前にコントローラでヒーターの余熱を行ったほうが良い。そうしないと樹脂が出ないことが多い。

・土台(イカダ)がプリント途中にステージから剥がれるような場合は、ステージとヘッドの間隔が適切でない。
 もう少し狭くして、樹脂がなすりつけられるようにする。

・プリント途中にノズルが造形物に引っ掛かって、X方向やY方向にズレてプリントされるような場合は、モーターが脱調している。
 モーター制御基板にある半固定抵抗をプラスドライバーで調整する。(要補足)
 あるいはスライドブッシュを穴に入れるとき、むりやり押し込んで渋くなっていないか確認する。

・プリントしたときにダマが発生するときは、もしそれが狭い隙間をジクザグに縫うときに発生するなら、それはFilletの設定で、Gコード自体が速度調整されていることによっておこる。そのときはFilletの設定をFalseにすると良い。

・それでもダマになるなら、樹脂を送り出すモーターの速度を少し遅くしたほうが良い。
 skeinforgeのSpeed設定を開き、Flowrate PWM Settingを255から少し減らす。10ずつ減らしていって、調整を行う。
 なお、設定を変更した場合はGコードは作り直しになる。
 (実際にはGコードを直接編集しても良い)

・モーター速度を遅くした弊害で、土台が薄くなり、ステージへの接着が悪くなる場合は、
 Gコードを直接編集して、土台だけモーター速度を速くすると良い。
 Gコードをテキストエディタで開いて、M108をサーチすると、二つ見つかる。
一つ目は、テストで樹脂を出すときの速度、もう一つはプリントするときの速度で土台の前にある。
二つ目の速度をM108 S255に変更して、
(<layer> 1.142 )の下に、M108 Snnnを追加する(nnnは設定したい速度の数値、例えばM108 S220)。

CupCake CNC 製作メモ - エンドストップの取り付け

2009.11.23

・各軸ステージが稼働範囲を超えないようにするのがエンドストップである。
 回路の組み立て方は、写真を見れば一目瞭然。
 但し、テスト用LEDは極性があるので、足が長いほう(アノード)を黒いセンサーの方に向くようにする。
http://reprap.org/bin/view/Main/OptoEndstop_2_1

・エンドストップはLANケーブルを流用して、モーター制御基板に接続する。
 但し、Yステージ用につけるエンドストップは黒いLANコネクタを使用せず、3ピンコネクタを使用する。
 これはLANコネクタだと位置的に邪魔になるためである。ケーブルは柔軟性があるものが良い。(中古マウスのコードや、きしめんLANケーブル、極細LANケーブルなど)
http://wiki.makerbot.com/cupcake-endstop-installation
 但し、3ピンコネクタの取り付け向きを逆にしてしまうと、それだけで光センサーが壊れてしまうことがある。というか壊れたので注意。

・エンドストップは黒いセンサーの隙間に、何か光をさえぎるものが入ったときにスイッチが入る。
 これと同時にテスト用LEDが点灯するので、回路が正常か、または回路の取り付け位置の確認に用いることが出来る。

・エンドストップを機能させるには、ステージが終端に達すると同時に、センサースリットに何か板のようなものが入らないといけない。
 これはアイスクリームの棒のような薄い木の板を、ステージの端に接着して製作すると、説明されている。

・または、CupcakeCNCで出力できるEndstop Triggerを使ったほうが簡単で良い。
http://www.thingiverse.com/thing:999
 但し、印刷されたトリガーは、そのままの設定では細かな隙間があるで、skeinforgeの設定で隙間を埋める。
具体的にはFill設定を開き、Solid Surface Tihcknessを3に設定する。なお、以下の写真はTihcknessを1に設定してしまったので使えない。

iPod 401.jpg


・なお、エンドストップは必須ではないので、面倒な人は取りつけなくても良い。実際、私はZ軸のエンドストップを壊してしまったので取り付けていない。また、Z-方向は恐らくエンドストップで停止出来ないと思う。ステージにノズルが突き刺ささるので、回路が反応しようがないからだ。