スイッチ レイヤー

スイッチレイヤーはグループレイヤーのように複数のレイヤーをまとめることがてきます。 しかし、スイッチレイヤーには新機軸の機能を持っていて、複数のサブレイヤーのうち一つだけを表示することができます。

この機能はリップシンク(唇と音声の同期)アニメーションと親和性があります。 この場合、サブレイヤーのそれぞれを音節に対応する口の形状("A"、"O"、"TH"など)に対応させることができます。 フレーム上でサブレイヤーを選択的にアニメーションするために、"スイッチデータファイル"を読み込んで対応付けすることができます。 このデータファイルはリップシンク作成ソフトで制作することができます。 素晴らしいことに、このソフト Papagayo は無償で公開されています。

もしくはスイッチデータファイルを手作業で作成することもできます。 その際は、以下のようなテキストを作成してください。

MohoSwitch1
1 A
2 A
10 B
22 A
37 C
40 C

最初のヘッダは、このデータがAnime Studioのスイッチデータであることを示します。 次の行は、二つの項目を含んでいて、最初の項目はキーフレームです。 二つ目の項目はスイッチレイヤーにつけたレイヤー名称です(この例では、"A","B","C"の三つのサブレイヤーを使用します)。

もし、Anime Studioの外部でスイッチデータファイルを編集した場合は、変更内容を再度適用するためデータファイルを読み込み直す必要があります。 その操作は、レイヤーウィンドウのスイッチレイヤーをダブルクリックすることで表示されるレイヤー設定で、スイッチタブを選択し"ソース選択"ボタンをクリックしてください。

あるいはスイッチレイヤーの制御にデータファイルを使用しない選択肢もあります。 その場合は、レイヤーウィンドウのスイッチレイヤーを右クリックしてください。するとどのサブレイヤーを表示するか選択するためのポップアップメニューが表示されます。

Anime StudioでPapagayoを使用する際のサンプルが用意されています。 詳しい操作方法については、チュートリアルを参照してください。

スイッチレイヤーは、スイッチを滑らかに切り替えるオプションを持っています。 この機能を使うには、すべてのサブレイヤーがベクターレイヤーで、含まれているシェイプのポイント数が一致している必要があります。 この前提が保たれているなら、サブレイヤーの切り替えを滑らかに補完することができます。 この機能を有効にするために、スイッチレイヤーの設定で「サブレイヤーを補完する」をチェックしてください。

スイッチレイヤーはボーンレイヤーのように骨格システムを構築することができます。 正確には、骨格システムの専門化した一部と言ってもいいかも知れません。 スイッチレイヤーをボーンに割り当てると、キャラクターの動作の途中で、喋らせたり笑わせたりといったことが簡単に行えます。

スイッチレイヤーがリップシンク専用のレイヤーであるとは考えないでください。 この機能には、多くの潜在的な利点があります。例えば音楽に同期した手のジェスチャーや、目の開閉の制御など、創造的な表現が可能です。