Tutorial 5.5

繰り返し

はじめに

一つのアニメーションを自動で繰り返したいとき、Anime Studioではキーフレームに特殊なタイプである Cycling を指定するだけで繰り返し動作を行えます。このチュートリアルでは、Cyclingの使用方法を学びます。

サンプルファイルの読み込み

チュートリアルを開始するため、予め準備されたプロジェクトファイルを読み込みます。"Tutorials/5 - Animation" サブフォルダから"Tutorial 5.5"と名づけられたファイルを読み込んでください。 タイムラインを見ると、"Red Blinker"レイヤーのVisibilityチャンネルに二つのキーフレームが設定されているのがわかります。このレイヤーは36フレーム目で透明になり、48フレーム目で再び可視状態になるよう設定されています。このとき、レイヤーが透明になっている期間は赤い背景色で明示されます。

チュートリアルの開始ポイント

ここでアニメーションを再生してみてください。点灯していた赤信号が消え、しばらくして点灯して終わることがわかると思います。

cycling を使用することで信号機を点滅させることにしましょう。二つ目のキーフレーム(48フレーム目)で右クリックして、現れたポップアップメニューから "Cycle..." を選択してください。この後、フレームをどのタイミングまで遡って繰り返すか指定します。現れたダイアログに対して、以下のように値を入力してください。

繰り返し設定

OKボタンをクリックすると、繰り返し設定でタイムラインが更新されます。ここで目に見える三つの辺があります。(1)指定したキーフレームが繰り返しで戻ることを示す左向き矢印に変わりました。(2)長い赤の矢印がタイムラインのVisibilityチャンネルの戻り位置を指し示しています。(3)タイムラインの背景色が、透明の期間をあらわす赤で繰り返されて表示されています。

タイムラインに繰り返しを反映

ここで結果を見るため再生してみましょう。何もキーフレームを追加なくても、"Red Blinker"レイヤーが点滅するアニメーションをすることがわかります。

さて、繰り返しのタイミングを調整するにはどうすればよいでしょうか? タイムライン上にある2番目のキー(cyclingを設定したもの)をクリックしたままの状態で、Ctrlキーを押しながらマウスを左右にドラッグしてください。マウスのドラッグに従ってcyclingキーが指し示す赤い矢印が移動します。この操作によって繰り返しのタイミングを調整できますので、ここでは24フレームに遡るように設定してみましょう。

繰り返し時間の調整

この状態でアニメーションの再生を行うと、点滅のサイクルが短くなっていることが解ります。

最後に、繰り返し動作を停止する方法について説明します。繰り返しを停止したいタイミングでキーフレームを挿入すると、その時点で繰り返し動作が終了します。102フレームにカーソルをセットして、Visibilityチャンネルを右クリックして "Add Keyframe" を選択してください。キーフレームが挿入されると、この時点で繰り返し動作が終了します。確認のためアニメーションを再生してみてください。

102フレームに新しくキーを挿入

まとめ

Anime Studioでは、どのアニメーションチャンネルにも繰り返し動作を設定できます。どのようなキーフレームでも、"Cycle" を指定することで繰り返し動作が行われます。新しいキーを設定すると、その時点で繰り返し動作が終了します。