このチュートリアルではAnime Studioのもう一つのレイヤーの種類 "イメージレイヤー" を紹介します。イメージレイヤーとは、Anime Studioのプロジェクト中に、別のソフトウェアで作成された画像イメージを使用する機能です。
Anime Studioでは、イメージレイヤーを背景画像として使用したり、キャラクタを作成するためのボーンレイヤーと統合して使用することができます。また、これらは「イメージ」と呼んでいますが、実際にはイメージレイヤーのソースとしてムービーファイルを使用することもできます。プロジェクトにはイメージレイヤーとベクターレイヤーを混在して使用することができます。
あなたはこのチュートリアルで使われるイメージが長方形でないことに気づいたでしょうか? これはアルファチャンネルを使ってイメージの周囲を透過させているからです。Anime Studioではアルファチャンネルによる透過をサポートしていますが、この機能をフルに活用するならPNG形式の画像イメージを使用することをお勧めします。なお、アルファチャンネルの作成には画像編集ソフトウェア(PhotoShopなど)をお使いください。
【訳注】ちなみに "C:\Program Files\e frontier\Anime Studio Pro\Extra Files" フォルダの中に、PhotoShopのレイヤーを保ったまま、AnimeStudioのファイルに持ってくるスクリプトがあるので、これを使うと便利。レイヤーが個別のPNGで保存されます。なお、このスクリプトはPhotoShop上で動くスクリプトなので、そのあたりの使い方はググってください。
このチュートリアルを始める前に、アートワークを含んだプロジェクトを読み込んでください。それは"Tutorials/4 - Images"フォルダに"Tutorial 4.1"と名づけられて保存されています。 プロジェクトを開き、Layersウィンドウに "Hula Girl" レイヤーが表示されているか確認してください。
ここからチュートリアルを開始
読み込まれたプロジェクトは、ほぼ完成状態ですがダンサーの左手が欠けています。次の手順で左手を付け加えましょう。最初に"L Arm"と名づけられたレイヤーをクリックしてください。次に新しいレイヤーを追加するために、レイヤーウィンドウのボタン をクリックしてください。するとメニューが表示されますので、そこから"Image"を選択します。Anime Studioは画像ファイルを指定するように要求しますので、 "Anime Studio/Tutorials/4 - Images" フォルダから "l_hand.png" を選択します。その後、追加したレイヤーをダブルクリックして、"L Hand"と名前を付けてください。この時点でレイヤーウィンドウは以下のように見えると思います。
左手が追加された
ワークスペースを見るとダンサーの手が正しい位置に無いことがわかります。
追加された手
左手を適切な位置に移動するため、Translate Layer ツールを使用して手を腕の位置に移動させてください。このとき腕と手が、ひじの箇所で少し重なるようにすると良いでしょう。こうすると後で手を回転させるときに違和感がありません。
左手の位置決め
最後のステップでは部品をダンサーの骨格モデルに接続します。Bind Layer ツールを選択して、以下の図のように腕の先にあるボーンをクリックしてください。
ボーンにイメージレイヤーを接続
以上で作業は終わりです。アニメーションの動きを確認するために、Play ボタンをクリックして見てください。今回のチュートリアルでは骨格モデルの作成方法については説明を省きました。骨格モデルについては以前のチュートリアルで説明していますので、そちらを参照してください。ボーンについての機能はイメージレイヤーにも適用されます。
最終イメージ